ラパン音楽教室のブログ

こんな時だからこそ、発揮される音楽の力


こんな時だからこそ、発揮される音楽の力 [前編]
ピアノ講師: 青木 佑磨(あおき ゆうま)

生徒のみなさま。いつも、音楽を通じた楽しい時間を本当にありがとうございます。
また保護者の皆様方におかれましても、常日頃より多大なるご協力をいただいておりますことを、重ねて心より御礼申し上げます。

新型コロナウィルスが世界的に猛威をふるう現在、普段通りのレッスンを行うことが困難となってしまうこと、またそれに伴い多くの不自由を強いてしまい、皆様方には大変申し訳なく思う限りです。無論、講師である私たちにとっても非常に残念でなりません。

現在、皆様の指導にあたる傍ら、演奏活動を続ける私にとっても、この度の影響は甚大であり、いつ再開するのか分からない演奏機会のためにピアノを弾き続ける毎日を送っております。
そんな中、自分にしか出来ないような何かを発信せねばならない、という思いから今回のコラム掲載に至りました。乱筆ご容赦ください。

●ピアノレッスンとは

私たちピアノ講師にとって、レッスンという機会は、決して単に「生徒に奏法をたたき込む」ような場所ではなく、「価値を共有する」場所と考えます。ここで、私の人生を変えたある巨匠との思い出話をさせて下さい。

ソコライ・バラージュ氏(Szokolay Balázs)は、私が一昨年まで留学をしていたハンガリーでの恩師であり、至高のピアニストです。
レッスンの日程を決める際、決まって彼は
“teach you”, “take a lesson”ではなく、
必ず”study with you”や”happy to teach”という言葉を使っておりました。
最初はただ遠回しの言い方なのかと思っていました。しかし、ある凍えるように寒い日のレッスンが終わるやいなや、
「ユーマ!すまないが今日勉強した内容を自分のノートに書き写したい。明後日までに君の楽譜を全部コピーしてきてくれないか?」
と言われました。
彼は世界的な巨匠になってもなお、Study with youの英訳の通り、つまり彼は本当に私と一緒に勉強しているのです。私は思わず嬉しくなり、-14度という極寒の中、ブダペスト6区のコピー屋に駆け込んだのを今でも覚えています。

ソコライ先生のレッスンは逃げ場のないような厳しい指導でした。しかしそれはきっと私へのレッスンと同じくらいかそれ以上に、彼は自分の努力に厳しいのだと思います。

もうひとつ挙げておきたいのは、彼のレッスン前後の挨拶。日本での私は、ほとんど「こんにちは」と「ありがとうございます」しか言っておりませんでしたが、彼はそれに加えて毎回異なる言葉を投げかけてくるのです。

「こんにちは!」

「今日も会えて嬉しいよ」
「ひどく雨も降っていたのに大変だったろう。傘は壊れなかったか?」
「疲れた顔をしているね。体調は悪くないか?少し休みたければ6時にまた来てくれ」
「日本では地震があったそうだが、君の愛する人たちは無事か?」……

これらはほんの一部ですが、先生がいつもの挨拶に優しいひとフレーズを加えることで、私はそれを「これから始まる長い対話(レッスン)の冒頭」として受け取ることが出来、共に勉強を始める良き心の準備となったのです。
これに気づいた私はより一層、ソコライ先生を悲しませるような演奏をしたくない、という思いから必死に勉強しました。

ピアノのレッスン。彼に出会い初めて、私がそれまで抱いていた「先生に従うだけの習い事」という固定観念を捨て、「先生と共に勉強する」ことへの喜びを覚えました。私の現在の指導スタイルは、まさにソコライ先生の翻訳を目指しております。
私のクラスの生徒さんたちは特にお気づきかと思いますが、私がとくに挨拶を重んじる理由はそこにあるのです。

●恩恵の裏の脅威

私のような者でも、先に挙げたような経験が出来たきっかけは、多くの方々によって築かれ続ける「グローバル化」にあり、快適な通信環境やその他サービスの恩恵も加わって、より容易に西洋の芸術教育を取り入れることにも成功したのだと思います。その先駆者たちには感謝をしてもし尽くせないほどですが、現在のパンデミックと呼ばれるこの事態は、グローバル化とまさに表裏一体であり、これまでそのメリットばかりに恵まれてきた私たちに、脅威のエレメンツが一気にあらわれてしまったのだと思います。

これにより、現在はあらゆる国境が封鎖され、都道府県の往来も、ついには外出そのものの自粛と、より閉鎖的になることこそ最善の策という、それまでの私たちの概念に反するような我慢を強いられております。

しかし、生徒の皆様を含めた、音楽に携わっている私たちは、簡単には萎縮しないと断言します!こんな時だからこそピアノを弾いて下さい。そして、素敵な曲を心ゆくまで聴いて下さい。姿勢も心も「内から外へ向ける」ような意識に変えていきましょう。楽譜が読める、楽器が弾けるというのは、必ず大きな武器になります。

社会情勢がどうなろうと、老若男女問わず、私たちに必要なものは以下の3つ。
「強い心」
「培われた技量」
「健康な身体」
実は、これら全ては音楽を通じて養うことが出来るのです。次回の投稿では、そのメカニズム、いわゆる「美しい音楽」と「豊かな人間性」の作り方について、書き記す予定です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

ピアノ講師: 青木 佑磨

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